手作りの石窯
薪の熱で焼いたピザやパンを召し上がったこがどなたにもあるかと思います。 高温で短時間に調理され、食感、ほのかな薪の焼けた香ばしさは格別で、ガスや電気のものと一線を画します。薪の窯というと真っ先に思い浮かべるのはピザですが、温度のコントロール次第で、どんな食材でも料理が可能です。 肉や魚介類のグリル&ロースト、スープ、野菜のロースト・・・など。 仕上がりは格別です。
用途、サイズ、形状はいろいろで、レストラン、ベーカリー、庭に置けるような家庭用、イベント用移動式・・など、どんな要望にも対応できます。
当社のオーブンは耐火レンガを一つづつ積んで作り上げます。 高温にさらされる窯は、たとえレンガであっても熱膨張が起きますが、小さな部材(レンガ)で構成されたものはジョイント(目地)がその動きを吸収しあうため動きが均一で、クラックができにくいのです。
1台1台のオーダーメイドなので、幅、奥行き、高さ、それぞれがミリ単位で設計できます。
一方、近年では、工場で耐火セメントを型枠に入れて構造部品を作り、それらを現場で接合して作る窯もあります。 型枠で作るため、大量生産しやすいというメリットもありますし、現場での作業はスピーディです。 ところが、最大の欠点は、この熱膨張で、使い方(燃焼の状態)次第で、ヒビがはいったり、最悪、崩壊などの事故にもつながります。 また、設置場所にスペース的な制限がある場合など、サイズのちょっとした変更などが不可能です。 ユーザーは既製のラインナップから選択するしかないのです。
当社はアメリカ、 Masonry Heater Association の会員であり、技術提携を受けています。 クリーンに薪を焚き、効率よく炉を温めるという性能を極めているだけでなく、オーブン本体の断熱にも非常に念を入れて、省エネ(薪の消費量)にも気をくばった設計です。
手作業で石窯を作る職人は、窯が使われる「場所」・「料理する人」・「用途」を良く知った上で、1台1台を設計、製作します。 これは大量生産品の窯を売る企業にはできないことです。
手作り石窯は、工場製大量生産型に比べてコストがかかりそうなのが一般的な見解です。 ところが、トータルコストで考えた場合、決してそうではありません。 量産品メーカーはオーバーヘッドコスト(経費)がかかりますし、また、重量物の運搬や設置に多額の費用がかかります。
石窯での調理はそのものが芸術です。 こだわりの強いピザ職人、パン職人は工場で工場生産された窯ではなく、レンガ職人により手作りされたそれを好むのが必然ではないでしょうか。